リチウムイオン電池 総合対策パッケージ
リチウムイオン電池の発火事故、こわいですよね。
昨年(2025年)12月23日、関係省庁(総務省消防庁、経済産業省、消費者庁、国土交通省、環境省)が連携して、「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」を取りまとめて公表しました。
2030年までに、リチウムイオン電池に起因する重大火災事故をゼロに、国内リサイクル体制の構築、を目標にしています。
国民や事業者に対する啓発として、「3つのC」(Cool choice 賢く選ぶ、Careful use 丁寧に使う、Correct disposal with better recycling 正しく捨てる そして資源循環)を呼びかけています。
そもそも、リチウムイオン電池が、従来からの蓄電池(ニッケル水素、ニッカド、鉛蓄電池など)と比べて、どうして不安定で危険なのか? その理由を、GeminiくんやCopilotくんに聞いてみました。
先ず、従来の蓄電池は、電解液に不燃性・難燃性の水系電解液を使用しているのに対し、リチウムイオン電池は可燃性の有機溶媒を使用しているのだそうです。
次に、リチウムイオン電池の特性として、熱暴走が挙げられていました。
さらに、小型化を実現するため、プラスとマイナスの電極を仕切る絶縁体(セパレーター)が非常に薄く(紙の1/5)、衝撃などでショートしやすいのだそうです。
リチウムは、周期表でアルカリ金属、イオン化傾向が高くて反応しやすい金属でしたよね。
また、リチウムイオン電池は、エネルギー密度が極めて高く(つまり重量や質量のわりに多くの電気を貯めこめる)、従来型の数倍も蓄えられるのだそうです。これが、小型でも大容量という便利さなのですね。他方でこれは、いったんショートや過充電を起こすと放出エネルギーも大きく、発熱や発火に繋がりやすいのだそうです。
こうしてみると、危険性の大きさという潜在リスクを、技術力で抑え込みながら、小型大容量という利便性を実現しているのがリチウムイオン電池、ということのようです。
では、「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」の具体的施策のうちから、いくつかご紹介しましょう。
連絡不通事業者の公表(「製造・輸入・販売時の対策」から)
身の回り品の製品の安全について、危害発生のおそれがある製品を指定し、製造・輸入事業者に対して国が定めた技術基準の遵守を義務付ける「製品安全4法」(消費生活用製品安全法、電気用品安全法、ガス事業法、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律)という法律があります。
これら製品安全4法に関係する事業者で、行政が事実確認等を試みても連絡の取れない事業者を「連絡不通事業者」として、そのリストが経産省ホームページで公開されています。
製品購入の際には、蓄電池マークやリサイクルマークを確認するとともに、販売事業者の連絡先や製品情報、リコール情報を確認するようにしましょう。
公共交通機関における持ち込みルールの徹底及び留意事項の周知(「使用時の対策」から)
飛行機に乗る時が一番気を使いますよね。
昨年(令和7年)7月以降、従来からの、機内預け入れ荷物に入れない、に加えて、収納棚に収納しない(座席の手元で保管)、使用する際は常に状態を確認(機内電源や持ち込みバッテリーからの充電は常に状態を確認できるように)、が追加されました。
他の廃棄物への混入防止のため廃棄物処理法に基づく制度対応(「廃棄時の対策」から)
自治体の一般廃棄物収集のパッカー車や民間の廃棄物処理施設でも、リチウムイオン電池が原因と推定される発火事故や爆発事故が発生しています。
リチウムイオン電池は、その危険性に拘わらず、今まで、廃棄物処理法において何ら特別な扱いを必要とされていませんでした。
これに対して今般、収集運搬や保管時の基準を策定して、リチウムイオン電池の適正な分別・保管を徹底するとともに、産業廃棄物の処理委託において、委託契約書やWDS(ウェイストデータシート)及びマニフェストにおいて、リチウムイオン電池の項目を設けるなどして明示することになりました。
廃棄物処理施設への高度選別機・見地設備の導入支援(処理・再利用の対策)
リチウムイオン電池の発火や爆発の事故に悩まされている処理業者さんも多いと思います。
廃棄物処理施設を運営する民間処理業者さんが、X線やAI等を活用したリチウムイオン電池の特定・自動選別する高度選別機や、混入したリチウムイオン電池の発火を検知して施設の自動停止や散水等の延焼防止対策、警報発報等の各設備が連携・連動するシステム、を導入する場合の環境省の支援策が、令和8年以降も継続される予定だそうです。
縦割り、とか、サイロ化、とか揶揄される行政組織ですが、これだけ省庁横断的に対策に乗り出したことは、評価したいですね。それだけ、リチウムイオン電池の事故が重大で社会問題化していることの反映でもありますね。
恥ずかしながら、そもそもリチウムイオン電池がどうして危険なのか、どうして普及しているのか、をはじめて知りました。こういう時、AIは本当に便利ですよね。
スマホを落としたらいけない理由(ガラスフィルムが割れるだけじゃないんだ!)、従来型の蓄電池(エネループとか)だと電圧が出ない理由、リチウムイオン蓄電池が一挙に普及した理由、リチウムイオン蓄電池を使用している機器は安ものを買っちゃいけない理由、などなど、いっぺんによくわかりました。
日常生活の安全にも技術の勉強が必要なんですね。
政府が呼びかける「3C」、ちゃんと実践したいと思います。
リチウムイオン電池総合対策パッケージの策定について | 報道発表資料 | 環境省
具体的な個別施策はこちら↓05_kobetsusesaku_file.pdf

